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台風のあとで [台風]

台風のさ中、僕は入院中で、ほぼ寝ないでトイレに通っていた。

まず、気になるのは台風のことだ。これが温暖化の影響だと言えないのが、

僕らの脆弱な科学の最先端なのだろう。科学技術・道具については実際に

物理的にも、物質的にも使用するので、欠陥がすぐ結果に出て補正や修正が

早い。しかし、設計面・理論面は脆弱で一企業のセキュリティでさえ、必ず

いつかどこかで不具合から営業がストップする。ストップだけならいいが、

ビットコインだったか、重篤な損失を生じさせてしまうこともある。  


僕らは台風の進路でさえ、正確なデータが掴めない。その都度、進路が変更

されるからだ。それはその時の日本周辺の大気と海洋の条件が、ちょうど

水流のように変化しながら形を変えるように低気圧(台風)がそこへ滑り

込んでいくからだ。その時その時の雲や風、海洋の変化が瞬時にデータで

集積できれば、これからはもっとその予測が可能になってゆくのだろう。  


それはいい。なぜなら、それよりも気になることがあるからだ。幾度か

書いてきたが、毎年「観測史上最高」とか「今までになかった」気象

報告がされていることだ。しかも、今まではあり得なかった場所で、  

初めてということだ。今回の19号は世界でも、モンスターとか  

非常に強いという表現の他に「地球上で最大の」ハリケーンの経験 

になる、と言っていた。さて、こういうことを昨年でも、最近でも誰か  

発言していただろうか?予測があっただろうか?   

以前は、富士山大噴火の予言をしてなにも起こらなかったので、もう

そういう予言は流行らないのかもしれない。どこも出版してくれないの

かも。  しかし、超常現象を信じる宗教家なら、あれは予言されたので

人々の意識が防衛に向かって、噴火が抑制されたのだ、と考えるのだろう。

ありそうもないことだが、気持ちはそうであってほしいと思う人もいる

はずだ。  

それは置いておいて、問題は災害をもたらす台風・豪雨が年々拡大・強力に

なっていることだ。これは台風15号で被災した友人と3人で沼津に魚を

食べに行った時に話したことだが、今、ひとまず過ぎ去った状態で復旧を

目指しているが、これ、終わらないんじゃないの?という話だ。今度の

被災もそれで終わらない。次が来る。もう今すべての防災を計画しなおさ

なければ、次にはまた被災してしまう。そうすれば誰でも疲弊しきって

しまって、お年寄りなどは立ち上がれない。そういう警告として考える

べきではないか、そう話した。

令和に年号が変われば、それはきっかけに過ぎないが、日本も世界も変わる。

世界が混乱すれば、オリンピック参加も危うくなる。そういう予兆はなかった

だろうか、知らない。僕は自分の内面だけでそれを受け止めていたから。  


それはともかく、来年も新しいのならば、竜巻も規模が大きくなったり、台風

もさらに地球上史上No.1というのが、また生まれるということである。それが

日本を通過したら、それはまた可能性が高い、その通過後は最悪なものになる。

僕らはもう、大きい台風は5~10年に一回来る、とかいう常識を捨てなくては

いけない時期に来ているのではないだろうか? 防災計画を初めから、基本から

新しいものしなくてはいけない時期を迎えているのではないだろうか?    

どうも僕にはそう思われるのだ。復旧の大変さの中でも、それをしていかなければ、

次にまた破壊されてしまう復旧では、被災地の人はどうしようもないではないか。

数段階に分けて、初めは今回の19号クラスが来ても、最低限防衛できる防災を。

次にそれをもっと強力にした安全な防衛対策で建て増しにする、というやり方に

なるだろうか。それぞれの自治体の地形やダムのあるなし、利根川水系などは流域

の5,6県が共同で計画策定すべきだろう。   

また19号(規模)が来た時にはという発想では間に合わない。間に合ううちに

改新計画を毎年実施していくべきだ。  


僕の家は台地の岩盤の上にある。目久尻川はすぐ近くだが、30m下を流れる。

僕は杉並の実家で善福寺川の氾濫で、家が浸水するのを見てきたので、地震と

水害には縁がない、または被害の少ない地形に立つ家を選んだ。二十数年まえ

である。その時ネックになったのが、南東側・南西側に同じ3階建ての家が

建っていて、陰になることだった。他に条件がよかったので購入することにした

が、今はこの家たちが壁になって、台風の風の直撃を防いでくれることが

分かった。二十数年前に今日の台風の予想などつきもしない。その時・その場

での判断でしかないが、なにがよくて、悪いかは、本当のところは僕らの想定外

からやってくるようだ。だから、失敗して悔やむのは、たぶん正しくないのだ。  

これはこれで一生懸命考え、やったのならば自分の考えとは違ってもいつか

これでこれでよかったのだと、思える時も来るのだ。
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