蛍 [ホタル]
蛍を見るのは、久しぶりだった。
それもこんな近所で、群れ飛んでいるとは思わなかった。
目久尻川は一級河川だが、ここらあたりでは源流に近いせいで、川幅は狭い。
そこで川面に群れ飛んでいるのかと、思っていたら、そのすぐそばの林だった。
一匹だけ、川にまで来たのがいて、それが緑の蛍光色に光って、ゆらめいて、
消えた。近所の人も来ていて、小さな駐車場の竹垣から、スマホをかざして
撮影していた。それほど蛍は多くない、とも、また少なくないとも。
そこからの林は真っ暗である。その中で、どこからかチラッと光が現れ、
風になびくように揺れて飛ぶと、消えてしまう。その点滅が統一性がなく、
五つ、六つ現れるかと思えば、一つ、二つを残して、消え、暗闇に近く
なってしまう。そのにぎやかな瞬間を撮影しようとするのだが、撮れば
真っ暗、が続いて、撮影はあきらめてしまった。それが以下 -
あまりに暗いので、なぜか林の中では、緑の光ではなく、白い小さな点だった。
これが自宅の庭で見ることのできた時代もあったかと思えば、優雅さも感じられた。
夏の風物詩の、花火を見るのと、どちらがよかっただろう。
でも、自宅の庭で蛍を楽しめるのなら、そのほうが優雅だったろう。
6.3
それもこんな近所で、群れ飛んでいるとは思わなかった。
目久尻川は一級河川だが、ここらあたりでは源流に近いせいで、川幅は狭い。
そこで川面に群れ飛んでいるのかと、思っていたら、そのすぐそばの林だった。
一匹だけ、川にまで来たのがいて、それが緑の蛍光色に光って、ゆらめいて、
消えた。近所の人も来ていて、小さな駐車場の竹垣から、スマホをかざして
撮影していた。それほど蛍は多くない、とも、また少なくないとも。
そこからの林は真っ暗である。その中で、どこからかチラッと光が現れ、
風になびくように揺れて飛ぶと、消えてしまう。その点滅が統一性がなく、
五つ、六つ現れるかと思えば、一つ、二つを残して、消え、暗闇に近く
なってしまう。そのにぎやかな瞬間を撮影しようとするのだが、撮れば
真っ暗、が続いて、撮影はあきらめてしまった。それが以下 -
あまりに暗いので、なぜか林の中では、緑の光ではなく、白い小さな点だった。
これが自宅の庭で見ることのできた時代もあったかと思えば、優雅さも感じられた。
夏の風物詩の、花火を見るのと、どちらがよかっただろう。
でも、自宅の庭で蛍を楽しめるのなら、そのほうが優雅だったろう。
6.3