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死を悼む宇多(ウタ) [悼む]

ほんとうに  

なにも ないのですね 。 



なにもない、 なにもないと 思っていた  

でも、それは  なにもないのを  

ちゃんと 受け止めていた  内側に 

大きい かたまりがあった  

なにもないことでも    外側の 

それを  同じ大きな 塊として  

向き合える  自分  

それは  大した 自分  

ほんとは 「なにもないこと」 など  少しも  

なんでもなかった  

生きる 喜びも  

自分には  見えなかったが  

たしかな 自信が   

そこに    あった   



でも、

ほんとうに  なにもない 。  


それは  もう  それを  測れないほど  

向き合えない   世界に  

変わろうとして いるのだろうか  

君が  死んでしまうから  

僕は  生きるのが  急に  下手になって  しまった  

しあわせって  何だろう、と  

考えている  自分   

まだ 気持ちの  残り香が  あるのなら  

様になった  のだろうが  



すっきりと  

心地いいくらい  

ここから  先の  なにも かも が  

切り取られ ている  

フ フ フ  グ グ グ   

流行歌も  聞こえて こない  

”ある” という   触れえない  もの  

目の前の  それを  見るための  

すべての 光が  奪われてしまう もの  



コインロッカーの  鍵を  失くしたように  

その中の  青春という言葉も  失くしたように  

思っていたが  

君には  自由は  

なかったん だね  

君には  自分が  

ありえなかったん だね  

さぞ  

苦しんだだろう  

君が  自分で  いられなかった という  

肩に 乗っているはずの  

大気の  重さのように  

見えない  象の五頭 だったのだろう  

人には  伝わらなかった  

そうなんだろ?  



どうして  

僕らは  こんなに  悲しいのだろう  

とんでもない  厚い 扉なんて  

ナイノニ !  

でも  初めての  慣れ親しんでしまった  

長く  従順に  過ごした 年月は

透明な 扉の  重そうに  見えること !  



・・・

あ~あ、 ダメダメ  

”なにもない” ことの  構造が  見えてしまう  

人は見ない  それは 秘密だから  

人が見たがらない と  思われるように  

最高の  テクニックで   隠されて  

  見えてしまうから  自然に  僕は

その 低気圧から  体を  抜いてしまう  

もう  悲しみの  感興も ・・なくなる  

”なにもない” ことが  

生きる 力に 変わってしまう  

僕の  せいではない  

でも  それは 奇妙  

なにもないのは  この世のすべてでもある、 と  

重なって見えて しまうのは  どうしてなんだろう  

想像する 必要なんて   ない  

同じではないのは  わかり過ぎるほどの  世界  

なのに  この世は  空気に なってしまう  

それを  人は  むなしさと  呼ぶんだろうけれど  

絶望とか  呼ぶんだろうけれど  



僕は  生きているんだろうか   と、  

聞いてみれば  いいのだろうか  

誰も 追いつけないのだろうか  

追いつく場所も ないのでは ないのだろうか  

洒落にも  なんない  

ビールの  ソーダ盛りにも  なんない  

たぶん  

僕らの 世界は  なんかでいられる  

そんなかで  私を知って  好きになって  
 
君には  これが いいのかな、 とか 言ってる  

必死になったり  笑ったり   背中、たたいたり  

グ フ フ  キャパ ラ パト  ポポ   

嫌いにならないで  積極的になろう、 とか  

トン、 チー ?  あたしのこと  知らないでしょ?  

話し  真面っけない?  

君の  額  狭くない?  

それが 死んじゃった 理由?  

恥ずかしくは  ないよね  



僕の 世界も  ケッキョク  狭いんだよね  

なにもない・・  どころ じゃないんだね  

ああ  悲しいのは  この  僕らの世界の  

狭さの  せいなのかな?  

オウ オウ  ウーッ  

ああ この清らかさの  一筋が  流れる時 !  

僕らは ”自分でわかったと思うこと” に  

つかまっちまうんだな   おいおい  

春風が  ポケットに  はいって  

もう それを追いかけなくても  いいんだと  

わけ知り顔に  なってしまうんだな   

それ  納得?   人生知った?  悟り?  

気づいた?  真理、真実?  やめてよ  

すぐに  捨てちまいな、とは  言わないから  



ああ この清らかさの  一筋が  流れる時 !  


僕らは ”自分でわかったと思うこと” に  

つかまっちまうんだな   おいおい  

オイ、オイ   種、 撒いた?  パラ、 メイター?  

これが  夢じゃないんだったら  

あの花の 名前を  思い出してみよう  

すっからかんに  頭を  晒してみよう  

笑う顔に  できることを  してみよう  




つまりって  いうのは  

なにもないって 言う  君の  死は  

ほんとは  ”なんでもあって  満載だった” という  

ことと   ほんとうの 君が  

つながっていなかったん じゃないかな?  

ちがったら  ごめん   



もう  君は  いないんだった  

君は  もう  いないんだ  

それは  ジェットコースターのように  

僕の心を  さかさまに  落とすよ  

明日は  君のいない 街を 、 ストリートを 見るよ   

君の いない  雨に  、 スノウに  打たれるよ  


でも  

僕は  歩くんだ  

君の  いない  この世界を !  


うざいほど  この世界を  踏んづける  

そのために !  



ふざけんな  この世界を  なぐさめる  

そのために !  



                                                                     7. 20
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