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神経質なカブト虫 [カブト虫]

話も何もない。カブトムシが目の前に

現れたので、拾って帰ってきたが、

それがとても神経質で、今までに

こんなカブトに出会ったことがない。

恐れ入った、それだけなのだ。

カブトムシ1.JPG
プラの虫かごに入れたカブトムシ


カブト虫は忘れよう。

文章が浮かぶかもしれない。と言いながら、

それはどうでもいいことだと思っている。

僕は少し迷いだした。事故で記憶喪失に

なった青年18歳の頃の思い出の記述を

読んで考えさせられた。

相当に彼の脳に影響があったらしく、眼の

前のものが何であるかわからない。ふわ

ふわしたものとか、動かないもの(観葉

植物)とか、認識まで飛んでいる。自分の

名前どころか、自分とは何かもわからない。

赤ん坊状態。

それはそれでよくわかったが、それだけ

ではものの感性に拠る表面的な感覚の

認識だけで、ものの実感へ至らない。

ただ赤ん坊に戻っただけ。

知という枠には、それを言葉以前の形や

内容にまとめておく固めておく役目が

あるのだろう。

知という、また自己という、個であるという

容積・内容という、どう言ったらいいのか

わからないが、それがあるから、僕らは

存在とか実在とかを言えるのだ。たぶん、

知なくしては、ものは僕らにとって景色

に過ぎない。感覚の海に溺れている

ように僕らは世界を区別できない。

そして、区別できることから、その向こう

にありのままを見ようとする。それは

やはり、見えていない。それを感覚する

のも、僕らがそこに実態を感覚的に、

また造形的に想像することができる

からだろう。

だからものの真実とやらも、見えは

しない実体として形があるものではない、

とわかる。想像が物に応じて適度に

働かなければ、僕らは美を見ないし、

真実も見ない。

想像という夢の部分に拠らざるを得ない、

それが僕らがどこまで見えるかの違いを

分けている。見えないものの、ジグソー

パズルのようなものなのだ。手探りで

それを完成させようとする、僕らの

生存の手がかりになる道具だったの

だろうが、今では高級で、贅沢な遊び

(文化)だろう。

豊かさというものがそういう夢に含まれる

部分にあるということが、現実に逃避した

人には思いも寄らないに違いない。(人

は夢に逃避するばかりではない)

一枚の絵も、その人たちにとっては

いくらで売れる価値があるのか、という

利益交渉の手段になるかどうかのもの

でしかないのだ。それを投資というが、

それでは体は太るだろうが、精神は

貧しいままだろう。 

高級でなくてもいい。立ち食いそばを

啜(すす)ることでも佐藤しおりは豪快

に見事にリズムで啜る。見ていると、

感心するし、立ち食いそばが食べたく

なる。ちゃんとすするための様式が

あって、それに則って啜る。

上白石萌音がそれを真似て、うまくなる

が、本家をもう一度見ると、やはり違う

のだ。面白いほどに微妙なのだが、違う

とわかってしまう。これが文化という

ものだ。

僕も器用だから、粘土は簡単に思って

いたが、実際に焼いている人は何が

大切か知っている。そこに手を加える。

粘土の中の肌理をなるべく均等にする。

先生がそれをうまく言えないのが、

面白い。文化のそこは例えば、(能の

理論書「風姿花伝」)能の花なのだ。

花のある人、ない人と言うが、それも

文化の或る一面を指している。

慣れるとそれを何でもないように

粘土整形してゆくことができる。


カブトムシだが、籠に触ったりすると、

非常に驚いて、ジタバタする。こんな

神経質なカブトムシは初めてで、何

だろう(?)である。

昔、アパートの一人暮らしの一室で

カブトムシを放し飼いにしたことがあるが、

ゴミのようにゴミに塗れて死んでしまった

ので、長く飼う気はない。今日、昼間に

元の林の鬱蒼とした公園に放してきたが、

予想通りに、ゆっくりと見回しながら歩き

出して、という動作ではなく、せかせかと

逃げ出した。速いので、画像がブレる。

最後まで敏感で、神経質な人間みたい

な奴だった。 

カブトムシa1.JPG

カブトムシb1.JPG

速い

カブトムシc1.JPG

カブトムシ1a2.JPG

国産のカブトムシは養殖で大量生産している

そうだ。外国産のカブトムシは買い取る店も

あるそうだが、国産は売れない。

ネットでは国産が1200円で売っていた。

昨晩はゼリーの餌に少し食いついていた。

暑いせいか、蓋に冷凍剤を載せていたら、

朝には蓋の裏に来ていた。人間と同じか、

暑いらしい。

もう放すと決めていたから、名前をつける

暇もなかった、今、思い出した。


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