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種と知性 (概知の~3.) [思考]

これは「概知の新天地に迷いこんだ 探るその3.」である。副題で「種と知性」

とした:-


日も落ちる頃、目覚める。 夜勤明けが隔日で続いたので、 なかなか疲れる。

書きたい気持ちが膨れ上がっているので、 ウズウズしているのがわかるが、

以前のように体調を考えずに、その日を全力全開で、それ、フルスロットルの

ことか、やってしまうとダウンしてしまう。そうすると3日が休養で無駄になり、

抑えながらやるほうが先へと進むことができる。もう数十年前に覚えた教訓だが・・。


外に出ると、西の丹沢大山方面だろう、空の底が明るい。山の裏に日が沈む、という

のはただ地球が自転しているから、なのだが。 知識には情緒が欠けたりする。

散歩コースは海老名市の北部公園までの道筋が決まっていて、それは20数年変らない。

目久尻川、一級河川だがまだこの辺りでは、川幅5mくらいだ。公園には桜並木が少し。

その一番手前にある樹は桜ではない。なにか知らない。その樹木に注目したのは、はじめ

動物のフンらしいものがたくさん散らばっていたから。拾ってみるのに、腰を落とすと

すぐにそれが種だとわかる。100以上、この樹のまわりだけなので、この樹の種だろう。

親指の第1関節くらい大きいので、実も大きいだろう。それで想像がつかなくなった。

そんな大きな実をつけていたら、今までの散歩の時に気づくはずだが、記憶にない。

梅干しの種の2倍ちょい大きいだろうか。ランダムに皺が入っていて、穴になった

皺もあるので、見方によって人・猿の顔に見えなくもない。

季節で花を咲かせれば、調べがつくだろう。

そうして種をひとつ指の間で弄びながら、自分に調べる気がないのを知る。どうして

だろう、いつもはすぐに調べて知識をストックするはずなのに。

どうしてどうでもいいのだろう。百科事典の知識に辿りついて、それをストックしても

百科事典以上にはなり得ない。そういうことなのか。

自分で知識を創出する、そういう態度を保持したかったのかも。それで特に何かを対象

にしてという目的があるわけではなかった。イメージは高等遊民なのだろう。

この「高等遊民」という言葉は杏(女優)がヒロインのドラマで、その相手の長谷川博己が

働かないで自らを称して言っていた。が、初めて聞いた言葉で、ずいぶん時代的だと感じた

が、実際その通りで、明治から昭和初期まで使われていたそうだ。

その意味ではないが、その意味での精神版というようなもののイメージなのだ。立場は

ニートと似ているが、もっと高尚で貴族的な生活態度なのだ。


既成した植物学におもねるのではなく、自分で植物の学を創成すればよい、という気分で

これは勢いのようなものだろう。今までの分類や解剖ではない見地から新しく作ればいい

のだ。例えば、「植物社会学」(ブラウン・ブランケ)は流行らなかったが、そういう

感じのものだ。

(ここで前回の記事で家にある在庫の本が400冊以上、というのを4000冊に修正。

 0がひとつ足りなかった。評論家でも数万冊は在庫があり、4000冊も少ない方

 なのだ)

今のこのブログは既成知識の全体に言及するようなことを書いているが、書けばキリが

ない状態なので、まずここから幾分か詰める必要がある。例えば、教科書から始めよう

とか言ってしまうと、世界の教科書を翻訳しなければならないし、それだけでも大変

なのに、それを読むともっと大変なのがわかる。特に歴史については自国に都合のよいこと

が書かれていて、自国自賛なのだ。当然、関わった戦争についても負けたのに、勝った

というこじつけもあれば、経過を捻じ曲げたものもあり、中国やインドなど大陸なので

そのさまざまな民族が入り乱れて、他国からはうかがえない事情もある。

例えば、日清戦争は中国人との戦争ではなく、満州人との戦争であって、正確に中国と

戦争したわけではない。が、日本の教科書はそうなっていない。アメリカがもし、

アイヌ人が日本の半分を支配して、そこと戦争したとして、アメリカの歴史の教科書には

日本と戦争したと書かれていれば、僕らは違う、と思うだろう。それと同じ違いが日清戦争

にはあって、中国史を扱っている学者でもそこがわかっているのは、数人しかいない。

中国大陸にいれば皆、中国人になってしまっている。歴史認識の事実の違いはここにもある。

そして、くり返すが精神風土や宗教感情などによる認識の違いは、より甚だしい。

進化論は日本では常識かもしれないが、アメリカのカトリック教会のテリトリーでは、

地方に多いが、進化論は禁止されていて、聖書が正しく、人間は神が土から作ったものだと

教えられている。またアメリカは自由の国だと言われているが、9.11の後のアフガン

戦争開始に「戦争反対」を唱えたある一女子生徒は、クラスメートから、教師から、学校

から総ボイコットを食らっている。アメリカ大陸でも東と西は教育は違い、南と北でも

違う。


さて、そうしたら何を頼りにこの古い新天地という、この世を理解し始めればいいだろう

か?
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