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夜の中でジョニーミッチェル、他 [悲哀]

郷愁のように懐かしいもの、  それは   

悲哀だった  

Both Sides Now * それが 教えてくれた  

’ものごとを  両側から  眺める  

そうして  愛は  わからない幻影になった  

人生は  幻想になった’  

それは  しっかり あるのに  

用意されている  最後のステージ であるかのよう  

タバコの 煙が  棚引くように  

一本の  筋に    消えてしまう   

この曲を  聴かなければ   それが   

わからないほど   自分が    

遠く   なってしまった  

それは  手本のようなもの   

これが  お前が  本来   

感じているもの なのだよ   と 


・・・・・・・・・・、  

悲哀だった   

その メロディに  気持ちを  寄せて  

人間に  帰れるように   

僕は   遠く   なってしまった   



悲哀だった    


郷愁が 好きだと思っていたのは   

そこに   悲哀を  感じたかったから   

これが 人生の 皮肉なら   

なぜか    僕は   

このまま  そのままの 気持ちで  

笑えるよ   

そうして  僕は  夜の  広がりに  

散り散りの   

蛍のような 光に  なってしまう   

そうして  そうなのだ   

意味のない  涙が  流れる   

感動で  

悲しみで  

喜びで  

どれにも   決められない  



そうして  僕は  そこに  

愛を  感じるよ   

まだ 感謝できる  嬉しさが  ・・・  

まだ  生きている  喜びが  ・・・   

体を   流れる    

忘れていたのは  


悲哀だった    

君 だった   



呼び 戻されるのは  

君だった  

やはり   

君  だった   



すべて     夜は   

君の    もの  ・・・・ 

しわがれた、  君の  声  

ハスキーな  

君の   ・・・





曲は二つのバージョンがある。 聴いたのは、

スロウなバラード調のジョニー・ミッチェル。バックは  

オーケストラ。 5分53秒。  




<ふたつの 月鏡>


夜空に  山にかかった月は ひとつ  

それが 海の上では  山陰のひとつに  

海面にも  もう一つの月が   

広い岸壁を  歩いて  ズラして見たり  

したが   月は 二つに  海に

さざ波の 海面に  そんな力があるようには  

見えなかった  

ちょっとした 原理が わからないだけ、と  

僕らは 考えるんだろう   

まるで  世界は  すべてに法則があると  

主張したい 科学者のように    

そうであるなら  自然に この世は    

終末できるのだが  ・・・  



二つの月は  海面上の温度と  

山から 降りてくる間の 温度差で  

光が 屈折しただろう   

そこからの  二つの反射光  だろう

それでも  僕が受けた 不思議さの  

不安は   まともな事実だ  

僕らが  見ているものが  

見えているものとは  異なるのは  

それほど  驚かせる事実では  

ない、のかもしれない    

それが 世界だという  確信が  

深まりゆく   

秋は  なにが  深まりゆくのか  

見えているのか  

秋でさえ  幻影のようなもの   

落葉や  日の長さや  朝夕の涼しさ  

それは  秋の部分の なにかであろうが  

秋という  ものではない  

僕らは  なにをもって  

世界と  言うのか   

僕は  なにをもって  

なつかしい のか  

哀しい のか   

この日が   

この夜が   

もう   

その 時という 片隅は   

永遠に  浸食され  

日食のように  欠け始めて  

境界が  なくなって  

僕らは  なにを  見るように   

なるのだろう  


母親に  会えなくて  

月を見て  泣く子供だった  

いつから  

悲しみを  理解したのだろう  

いつから  哀しみが  

滲みだした のだろう  

子供が  泣けるのは  

事情を  理解しないからだろう  

わからない  そのままの  中で  

泣くよりほかに   

なにが  できた だろうか    

わからない  

そのままの  中で  

そのままの  涙が  美しい  


理屈や  事情が  どうだと  

僕らが  胸を  刺されるのは  

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・
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