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梅雨のあいまのルーシー [猫]

薄曇りの中、駐車場の広場にルーシーが現れだした。さすがに雨が長いせいだろう。

エサ不足。が、

猫缶の6分の1くらいは捨ててしまう。食べられず、残してしまうからだ。

こちらから見つけると、あちらも見つける。一瞬、見つめ合うが、すぐに僕が

片手をあげて、家へ足を向ける。玄関を開けっぱなしにしておく。また、エサを

用意して出てくるぞ、という合図だ。ルーシーはもうなんでもわかっている。

玄関に出ようとすると、そこにいて、すかさず隠れる。今日は休日だから

お隣さんは出かけていて、車は停まっていないので、隠れるとこなんかない

のだが、フェンスの横にいる。いつもの場所にエサの皿を置いて、長居せずに

家に引っ込む。

今日も出がけに、彼女がいると思った。駐車場で少し見ていたが、黒い車の

正面からしきりに空気取り入れ口の匂いを嗅いでいる。何か変。そんなのは

初めて見た。すると、左側から猫が来て、これがルーシーだった。毛色が

汚れたような茶色で、すぐにわかった。3mくらいで二匹は見合った。

猫はお互いを見切る。人間に対した時のようにニャーとは鳴かない。そう

思っていたら、どちらかニャーと鳴いた。えー!?

初めて聞いた、対猫の鳴き声だった。猫の数匹のいるところなど、ある時間

観察したことがあるが、一度も鳴いたのは聞かなかった。それで猫同士では

鳴かないという知識を読んだ時は、そうだろう、と思ったが、えー!?である、

まったく。猫の社会もなにが起こるかわからない。

バンパー近くの匂いを嗅いでいた猫は、ルーシーよりも黒っぽかった。格下

らしくきちんと猫坐りで、ルーシーを待った。

ルーシーは猫同士の微妙な挨拶はあったのか、その横を知らん顔したかのように

通り過ぎた。ルーシーらしい。そのまま外出して帰ってきたら、ルーシーがうまく

まだ駐車場にいて、片手を振って合図してやった。あとはいつものとおり、エサを

やった。

以前は、テリトリーの争いを駐車場で他の猫としたことがあったのだが、

もうそれは確立したのか、どうでもよくなったのか、猫社会もよく

わからない。 

猫は南方が原産だから、暑い夏のほうがいいのだろうが、もともと人間の

手に負える気象ではないうえに、異常気象とかで、毎年毎年、忘れてしまう

ほどに観測以来初めて、史上最高値、とかで記録が打ち立てられている。

誰もニャンともできない。
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