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愛を振り切れない [愛]

さっきまで  窓から見えていた 月 は  隣の屋根に  

隠れて  見えなくなった   満月だった

人は  どうしてこうも  自分を顧みずに  

他人を助けようとする  その行為に   感情移入しやすいのだろう?  

人は  愛を 疑うことを  しない   

これまでの 長い間に  裏切られて  人を否定するために  憎んで   

そのために  愛をも 否定した人はいた   

ほぼ 無理やりな感情で  ひねくれた  すねただけの  

幼い 感情とも   

でも そうでもなければ  愛を 拒否とか  認めないという  

そういう表現は  見かけない   

それが  その重要さ、  重大さなのだろう   

愛は  友達ではない  

僕らは  少なくとも  そういうようには  感じていない   

それは  救いであり、  もしかすると  望むことのすべて、  

という人も  いるだろう   

僕の 心は   弾けないピアノを  弾きながら  

高まり  踊り    舞台に  立ってみる   

ここは どこだろう?   

君を  探す必要が  あるのだろうか?   

まだ  そこにいるのなら   僕の疑問に  

手助けを  与えて ほしい   

こういうことは  今までに  なかったことだ   

だからって  恩着せがましく  思っているんじゃない  

久しぶりに  会ってみたい、  ふと  

月を 見て       

そう、 思った   

ああ  そうだ、  それだよね   

ゆっくりと  もっと  ゆっくりと   

近づいてきてくれ      

僕の 息が    止まらないように   

その君から 流れてくるものを   調べと  言ってもいい   

それは  やはり  ひとつのことしか  しない   

愛したいんだ   

誰かを  愛したくなる   その  やわらかさ ・・  

僕の胸から  取り巻くように  円を 描いて   

すっぽり  愛に  包まれる   

何度も  何度も   書いてきた  このことを  

同じで 変わらないのに  それには 意味がないと  

新しく  甦る   君という  存在  

でも  僕は  もうここへ  来てはいけないことを  

知っている   

少しだけ  それを  許してもらう   

僕の疑問は  愛についてではなく   

この  壮大な  熱いオペラが  どうして  

ここにあるのか  という  位置についての  疑いなのだよ  

僕は  現実に  幾度も 死に損なって (海外で、国内で) 

ここまで  

生きてしまったのを  反省している   

それは  後悔ではない、  検討に迫られている、といった  

意味合いなのだが  理解しがたいと 思う   

自分には 当然と思っていたが、   人には 理解が  

困難なのは   最近  思うことだ 


まだ 覚えている  

昔の人を 想って  心に響く 巷の曲を  

聴くたびに  胸張り裂け、という しょうもない表現が  

ピッタリ 当てはまった   

もう 家庭をつくっていたが  ある日  ついに  

耐えられない時が  来た   

これ以上、 自分の想いに  耐えられない  

これ以上  想いが 募れば   死ぬだろう  

そんな 気がした  

それで  迷いもなく  他に心配もすることも なく  

死ぬことにした   

(5年くらい前には  今は書けないが、 いつか  

書くのだろう、と  思った  その今日が 来たらしい)  

壁を背に  坐って  思う存分  想いのエネルギーを  

全開にした   気が遠くなったが、  緩めることなく  

このまま  死ぬのだと  ・・・   

もう 30年以上に  なるか  ‥そんなことがあった  

僕の 自殺の意志は  記憶の限りでは  この1回だけ  

だろう     

気がつくと 死んでいない、 ”死ななかった” と   

ぼんやりと  精神だけでは 死なないのだ、と考えた  

そして、 なくなったのに 気づいた   

それを 尋ねると、  彼女への想いだった   

これは  不思議なことだった   記憶から  想いが  

すっぽり抜けて  空虚な残滓(残りカス)だけ  

この時、 彼女が過去のことになったのが  

はっきりわかった   

もう  彼女に  恋していなかった  

それは  顧みれば  衝撃的な事実だったが  

それは  ゆっくりと  セピア色に変わるように  

着実に  後を引かない  思い出になった  

僕という 肉体の事実は  死ななかったのに  

精神の情念は  消え去ってしまった   

どんな曲も  せつなく狂おしく  僕を  

させることは  まったくなくなってしまった

予想外だった   


このエピソードは 今になると、   重要な意味を  

担っていたように  反省する   

変な言い方だが  この時死んだことで  僕は  

行き場所のない 愛が集まる場所へ 行って  

また  帰ってきてしまったのではないか 、と  

それは 死者の  人は存在しない、 情念だけが  

集まる  壮大な渦で 中には個性的な  愛の  

エネルギーも  あったのだろう   

それから  20年以上の 後に ある知的障害者の ホームで  

その障害者の 聴かせてくれた 古い曲で  一気に  

なにかが  噴出してしまった   

なにかに 押されるように  想いが  あふれて  

その晩から  寝ないで  書き続けた、 その想いを  

もう過去になったと 感じてさえいた  その想いを  

書いても書いても  尽きることなく  胸に  

突き上がる  嵐のような  その想いを  

書いた  その職場を  朝に辞して  なおも  

その日の 昼まで  書き続けた  

他愛なく  平凡に  陳腐でさえあったかもしれない  

その想いを  

それは  彼女への想いではなかった   

それは  人を愛したい  ただその想い、 だった  

愛したい、  ただ 愛したい    

他に なにもなかった   ・・


何が起きたのか  わからなかった    

なぜ  こうも  この想いが  あふれるのかも  

わからなかった    

無意識帯に 潜ることを覚えて  いつしか  愛を 

見つけたが   それは  死とともにあった  

見えない感覚で  手さぐりに   探ってゆくうちに  

大きさのわからなかった  愛が  死の内に  ある  

と、 感じるようになった     

それでも  それらが  混ざっているのではなかった  

重なっているのでもなく  それぞれのゾーンが  あった  

なぜか  20年から 30年近くもして  僕は  

その愛のゾーンに  入ることができて  

理想の愛の中で  酔った   

僕の  想像力の及ぶ中で  これ以上の  

しあわせは  なかった   

少し  酔うのを 許されれば  

この世に必要なものは何もない、  と わかってしまう  

そういう気分にさせて  甘く  健やかな  喜びの気持ちを  

何杯でも  何百杯でも  お代わりさせてくれる  

もう これまで、 がないのに  もう 満足したよと言っても  

終わらない  盛大に しあわせが  盛り上がってしまう  

もう  単調な 言葉しかない  言い表せない  

そういう  ひとりお祭り なのだ    


それは 2年も 続いた   

何の 疑いもなく  二重の世界に  生きるような感覚で   

必要な時には  それが夜に 部屋に  あふれた  

落ち込みそうに  不安がもたげて  なにも思わなくても  

君が  来て  そばに いた   

それだけで  天とか、  宇宙とか、  銀河とか、  そんな  

広大で  無辺な  あらゆる世界が 一時に集まって  

その 距離の中心ではないが    - ど真ん中である -、  

という状態、 気分に なる  

はじめは  愛と 僕は  蜜月を続けたが  

やがて  その端の方が  見えるような感じになった  

それは 端切れだったが  恨み、  妬み、  性の支配(奴隷)、

ゆがんだ快楽 という  

愛と  相容れぬ  もののように思えたが、  つながっていた  

それが  疑問に火を点ける  きっかけだったろう  

この愛は  なにもかも  愛でさえないものまで  

同時に 存在を許さない  反発のプライドでさえ  

抱擁してしまうのだ   

入口は  僕の思う 理想だったが、  僕のキャパシティを  

越えている  これほどの 無分別は なんだろう?  

それを調べるのは  簡単だが、  それは 愛を離れること  

捨てるつもりでないと  実現は  難しい   

しあわせを  、  もうこれ以上の幸せには  出会わない  

それを  捨てる?   キチガイ沙汰だった  

それに 救われたのは  知っていた   

それを 捨てる?  あり得ない!   


そして  僕は  それを 実行した   

人生を  残りにして  今それを 検証しようとするのは  

もったいな過ぎて   無謀にも思えた   

でも  それをするのが  自分、  どうしようもない自分だ  

とは、 知っていた   彼は  僕より 常に  強かった  

バカだった   しなければ気がおさまらない、 知っていた(涙、笑)  

(僕の)自分の知は  心の主な 中心であったし、  知りたい

という欲望を 本能にしていた   飯や 金銭より  

知りたかった   それで  わが身が 滅びるとしても!  


愛の方が  勝手には  見捨てなかった、 また  

そう思うのは  僕の 小さな 感傷に過ぎない  

向こうに  見捨てるとか、守るとかいう  損得勘定は  

元々ないのだから   だから  愛を見つけた時に  

それが  人間以上だとは  すぐに   気づくことができた   

”それ”から 離れた  ・・

その頃は  人間の小ささが  ほんとに  身に染みて  

こんなに ちっぽけだと 思う日が  来るとは、 と  

そんな日々を  長崎の島で   また 座間の家で  

しみじみと 過ごしていた  

  
一度、 愛を包む  死のゾーンを 超えてみようと  

死の淵まで  無感覚なので  どこまでが そうだったのか  

言葉にはできないが  行ったことがあった  

そして、闇に落ち、  阻まれた   

精神不安定にもなり  回復に  手間取った  

でも、 それが  効果的だったのか  実際には  

わからないが、   問題を解く  仮説はのちに 閃いた   

( 以下、    中略    )


それからだ   

島が 冷たくなり、   岩場で落ちて  

急回復しても  一月後、持病で  (座間で)入院して   回復しても  

併発したらしい小病は ぶり返しを  くり返している  

そして  新型コロナ、  と来ている   まるで  

映画を 観ているようだ   観客の気分   

安心して  ストーリー進行は  わかっているのだから ・・  


科学的な 一般意見も  書いておこう   

「僕は  その理由は わからないが  瞑想で  

瞑想ハイ(脳内麻薬)になる  ことができるようになった  

愛という言葉を  心に感覚するような  特殊な条件で  

体が 反応して  無窮 夢幻の世界に  入るようになった  

自分の考える 概念から  愛の理想を  そこで  

見るし  感じもするようになった  

- ただ  それだけのこと   そして、  ほんとうのところは  

僕にも わからない、という 」 


: - それは ちがう  

そうじゃない、と ヒステリックに 否定する気は  ない  

事実は そうじゃない、と  しっかり感じるから  

そうだ、というだけだ   

考えというのは  同じ真実でも、 時には否定したり  

時には 肯定したりと  自由に 気ままにできる  

僕が  正しいとは言えないが  ただ 誠実な感覚で  

事実はそうではない、  愛たる、そのものは あった と 

(たとえ、それが 一般で愛と 考えられるものとは 

ちがっているかもしれない にしても) 

それは信じるに足るとか、  ほんとだったとか  その  

言葉は  いらない   

僕は  こう思う  それだけだ  

僕は  生きていると、すでに信じて 存在している  

だから、  それと 同じくらいに  ”それが 僕を  

はるかに凌駕して、あった” と   知っている   

それを まだ  ホントがわからないからといって  

否定したり、  事実ではないと  僕が自身に  

言うことは  できない   ― ただ、こう思う   

今は  僕は  それで  生きている   

違うのなら、 それがわかった時に  訂正して  

初めから やり直せばいい   

今は  僕の事実は  こうなのだ  

それは  考えで 否定するとか、肯定する その以前の  

ことだ   それが  僕らの あり方ではないか  

そうではないか   

僕は  そう思う (のです、 ・・・)  


どうしてか  こういう時に  感謝の念が  

湧きおこる  

なぜだろう   君や  あなたたち  

人に  感謝したい   

理由も わからずに   愛が ・・・   



                    3.11 満月の次の晩





*長崎の離島は、隠れキリシタンの教会の、世界遺産がある。  

 初めて上陸した日は、よく雨の降る日で晴れ男の僕にしては  

 珍しいことだった。 年が明けて、車で来た港から、始めに行った  

 場所が頭ヶ島の教会だった。まだ、世界遺産ではなかった。 

 そこでマリア像に思わぬ場所で会って、その放射エネルギーに  

 驚いてしまった。あとから、それが積もり積もった虐げられた信者の

 祈りである気がした。悲しみに裏打ちされた、救いを求める愛だった。 

                               3.12



 
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